内科選びの際の最重要ポイント
内科を選ぶ際に最重要ポイントとなるのは、「医師がしっかりと説明をしてくれるか否か」です。
「通いやすさ」というのも内科選びの重要ポイントですが、たとえ自宅の隣に内科クリニックがあろうとも、そのクリニックの医師が診察の際にしっかりと説明をしてくれない医師であれば、他のクリニックに通院することをおすすめします。
それくらい、医師の説明と言うのは内科医療において重要なものなのです。
しかし実際には、どのような説明をしっかりと行ってくれる医師が良いのでしょうか?
その答えはやはり、主に「病気の概要」と「薬の効果」についての説明をしっかりとしてくれる医師です。
内科と言うのは基本的に外科手術を行うことなく、服薬治療のみで病気を治療する診療科目です。
どのような病気を患っているのか、それに対しどのような効果を得られる薬を処方するのか、それをしっかりと説明する「義務」が医師には存在しています。
患者には自分の病気を知り、治療法を選択する自由と権利があるからです。
これは「リスボン宣言」と言う世界医師会総会で採択された患者の権利に関する宣言においても記載されている内容です。
説明をしっかりと行わない医師は、この患者の自由と権利を尊重していないと言えるでしょう。
たとえば風邪をひいた際に、「薬を出しておきますね」だけで終わってしまう病院やクリニックは少なくないですよね。
これは非常に残念なことです。
本来ならば、「風邪は自己治癒力でしか治らない病気で、処方する薬はあくまでも症状を緩和する薬である」「症状緩和のために解熱すると風邪が長引く可能性がある」「抗生剤という薬はあくまでも細菌の感染症である可能性に備えての薬であって、ウイルス性の上気道感染症である風邪に直接的効果はない」といったことを医師は患者に伝えなくてはならないのです。
それを伝えてもらえれば、医学の素人でも治療法を選択することもできるようになりますよね。
「長引くのが嫌だから、やはり薬はいらない」という選択もできますし、「万が一に備えて抗生剤だけ」という選択もできるようになります。
病院やクリニックにも、たくさんの患者がいて一人一人に時間をかけていられないという事情もあるかもしれません。
しかし、だからといって患者への説明義務を放棄することは医師として許されることではないのです。
患者としての自分の権利を守り、良質で自分に適した治療を受けるためにも、しっかりと説明してくれるか否かと言うポイントは内科選びの際に最重要視するべきなのです。